【きっとこんな恋した】映画「花束みたいな恋をした」のお話
公開日に久々の劇場へ
新年1発目のレビューです!
「何かがはじまる予感がして、心臓が鳴った_。」
それでは参りましょう!
映画「花束みたいな恋をした」(2021)
監督 土井裕恭
ストーリー
終電を逃したことをきっかけに出会った大学生の山音麦(菅田将暉)と八谷絹(有村架純)は、好きな本や映画、音楽が一緒だった。どんどん惹かれあう二人は同棲を始める。時の流れを感じつつもゆっくりと二人の幸せが続くと思っていた_。
この映画をオススメする人
・恋愛映画見たいよーて人
・切ないやつ見たいよーて人
この映画をオススメしない人
・人の恋愛に興味ない人
・就活生の人
レビュー
【こんな恋したいなではなくこんな恋したなあって気になる映画】
菅田将暉と有村架純という時代をときめく役者たちをキャスティングしたのにもかかわらずなんだか普通な2人に見える。少女漫画のような特別なイベントは発生せず淡々と2人の日常が流れる。そんな普通な日常にきらめく幸せをひしひしと感じるのです。人の記憶に残るものは特別なものなんかじゃなくて大切な人と過ごした日常的なものなのかなあと。よくいったファミレスとか一緒に帰った帰り道とか、、、
不思議とこの2人に自己投影してしまって、こんな経験無いのにもかかわらずあー自分もこんなこいしたなぁって涙が出るんです。
【恋愛という正解のない難しさ】
恋愛生存率という話が出てきたが、恋とは始まったと同時に終わりへと向かっている。過ぎ行く時間の中で人は変わる。好きだった漫画は気づいたら途中で止まっていたり、やりたかったことはいつの間にかそうでもなくなっていたり、文学が好きだった彼がビジネス書を読みふけっていたり、、、確実にあの頃の自分たちはいない。人は同じスピードで変わることはできないのだ。
総評
いつか終わってしまうかもしれないという恐怖のなかで人は何を信じて生きていけばいいのだろうか。恋愛という世界においてなにが正解なのだろうか、果たして結婚が正解なのか?一緒の墓に入るまでが正解なのか?正解を求めると果てしないなぁと、それでも人は最終的に愛を求めるんですよね。不思議な生き物だなぁと。
花になるような思い出は特別なものなんかではなく大切な人と過ごした日々である。そういった花たちがたくさん増えて花束になるんだなぁと。例え花は枯れてしまっても確かにきれいに咲いていたことには変わりはないのだと思います。少しでも本数の多い花束を抱いて死にたい人生ですね。
「就活のシーンは胃に悪いです。」
それでは。
【僕の頭の中のヒトラー】映画「ジョジョ・ラビット」のお話
またまた前回の投稿から日が経ってしまいました。
ずっと見たかった作品を見ることが出来ました!
「愛こそ最強。」
それでは参りましょう!
映画「ジョジョ・ラビット」(2019)
監督 タイカ・ワイティティ
引用:
https://eiga.com/movie/91654/gallery/4/
ストーリー
時は第二次世界大戦_。ドイツに住む弱虫のジョジョ(ローマン・グリフィン・デイビス)は、ジョジョの親友アドルフ・ヒトラー(タイカ・ワイティティ)とともにナチスに忠誠を誓い屈強な兵士になるために奮闘していた。だがある日、家の屋根裏に隠し扉を発見。そこにはユダヤ人の少女が暮らしていた、、、果たしてジョジョは兵士になることはできるのか⁉
この映画をオススメする人
・重い戦争映画苦手な人
この映画をオススメしない人
・コメディタッチな戦争映画を好まない人
レビュー
【子供目線で見る戦争】
ナチスドイツ、第二次世界大戦と非常に張りのカロリーの高い題材を10歳の少年の目線を通し人々との関りの中での少年の成長を描く。このあふれ出てくるコメディ感の根源はジョジョの頭の中のアドルフ・ヒトラーだ。当然かの有名なヒトラー本人ではなく悪魔でも少年が作り出した虚像である。この人物がこの作品のバランスをうまい具合に取っていた。ヒトラーらしからぬ行動で笑かしにきたたかと思えば、屋根裏に住むユダヤ人の脅威を激しく熱弁しだす。ましてこの頭の中のヒトラーという存在自体がナチスドイツ化における子供への洗脳とも受け取れた。確かにコメディ映画なのだがなおかつ戦争映画としての側面も損なわない作品だなあと。
【母と靴紐と僕】
母親役のスカーレット・ヨハンソンにやられました。わが子の愛がたっぷりなんすよ。なんだか男の子のお母さんっぽいなって(笑)崖の上のポニョに登場するそうすけのお母さんみたいな、、、伝われ。
愛こそあれば人生は豊かであるなぁと思いましたね。靴紐を結ぶという行為、靴が映るシーンがあんな切ない伏線になっているなんて、、、
まとめ
この映画「ライフ・イズ・ビューティフル」に似ているなと感じました。この作品はユダヤ人の迫害という題材で本作とは正反対の関係性ですが、おっちょこちょいな親父が見せる家族愛に泣かされます。おっとこの作品のお話はまた今度に、、、
重い題材を少しポップになおかつ戦争の愚かさも描く。そして真のテーマとして戦時中を生きる愛をテーマにしているところに類似点を感じました。またそれらをタイカ監督はうまいバランスで描いていたなあと感じました
また子役たちがうまいんじゃ
シネマあるある
「眼鏡ポッチャリの友達だいたいイイやつ」
それでは。
【ハリウッド版”陸王”⁉】映画「フォードvsフェラーリ」のお話
映画「フォードvsフェラーリ」(2019)
監督 ジェームズ・マンゴールド
皆さんお久しぶりです。
私事ですが。就活もそろそろ本格的になってきてせわしないです。
ですが映画の視聴は欠かしたくありませね。
「7000回転の世界へようこそ。」
クリスチャン・ベール×マッド・デイモンの激渋コンビが織りなす漢のレースドキュメント!
それでは参りましょう!
ストーリー
舞台は1966年ル・マン24時間耐久レース。絶対王者フェラーリ社に挑む男たちの真実の物語。
絶対王者に挑むフォード・モーター社が依頼をした伝説のレーサーでカーデザイナーのキャロル・シェルビー(マッド・デイモン)はフェラーリの車に勝る新車の開発と凄腕のレーサーの獲得を余儀なくされていた。そこでシェルビーは破天荒ながらも車のことに関しては天才的な技術を誇るイギリス人のケン・マイルズ(クリスチャン・ベール)と出会う。限られた資金と時間、上層部からの反発、そして事故。数々の壁が立ちはだかる中彼らはトロフィーを勝ち取ることが出来るのか⁉
この映画をオススメする人
・車好きな人
・ドキュメンタリー好きな人
・ずるいこと許せない人
この映画をオススメしない人
・ドキュメンタリー嫌いな人
レビュー
【なんてたってリアル。手に汗握る男達の物語】
車の事知らないから、、レースの知識なんてないしこの映画楽しめないんじゃない?って人立ちへ朗報です。全く問題なし。知識?そんなもんこの映画には必要なし!
破天荒で頑固者のケンと彼を頑なに信じる伝説のレーサーシェルビーこの二人のやり取りがいい。はじめは衝突ばかりの二人だったがお互いの車への情熱から認め合うようになる。男とは常に衝突しあいながらもお互いをリスペクトしあう生き物なんだなあと(笑)
この男たちの熱意に没入するべし。
実話ということもありとにかくリアル。本当にケン・マイルズとキャロル・シェルビーがいかにこの無理難題に挑んだかを体感できる作品なんです。とにかくレースシーンが手に汗握るんすよこれが。レースならではの速度、研ぎ澄まされる感覚、そして孤独感。まるでレーサーになった感覚に陥るんです。
まとめ
絶対不可能といわれた男たちの戦いは手に汗握るものでした。マッド・デイモン、クリスチャン・ベール現代が誇る二人の名俳優の演技も格別でレース中少しずるいことしちゃうマッド・デイモンはすごいお茶目でしたね(笑)高速の世界でレーサーは孤独なんだなあと、、、7000回転の世界ではすべてが消えていく。まさにそんなラストでした。
好きなことに情熱をささげられる男ってかっこよい。私もそんな人になりたい。
それでは。
【スパイダーマン死す。】映画「スパイダーマン:スパイダーバース」
映画「スパイダーマン:スパイダーバース」
監督:ボブ・ペルシケッティ
ピーター・ラムジー
ずううううううっと見たかった。
スパイディ好き必見の1本です。
"僕は世界でたった1人のスパイダーマン"
それでは参りましょう!
ストーリー
エリート中学校に転校を余儀なくされた少年、マイルス・モラレスは放射性のクモにかまれたことをきっかけに世界で二人目のスパイダーマンになってしまった。スパイダーパワーを使いこなせないマイルスは時空が歪んでしまう事件に巻き込まれてしまう。この事件をきっかけにあらゆる世界のスパイダーマンが大集合⁈果たしてスパイダーマン達は自分の世界へ帰れるのかそしてマイルスは真のスパイダーマンになれるのか⁈
この映画をオススメする人
・スパイダーマン大好きな人
・アニメ好きな人
・洋楽好きな人
この映画をオススメしない人
・目チカチカするのいやな人
レビュー
【アニメにしかできない映像体験】
この映画なにがすごいって映像がすごい。映え中の映え(笑)
アニメなんだけどアメリカンコミックタッチだし吹き出し出てくるし、ずっとポップで
クールな映像表現でした!いろんな世界からのスパイダーマンが集合するんですけどこれもまた、ダークでノワール調な世界からのイケボスパイダーマンだったり、コミックから出できたポークスパイダーマン?だったり、日本のアニメから出てきたスパイダーロボだったり、個性豊かでタッチが異なるものばかりで楽しい。
クールな映像と洋楽が相まってまるでミュージックビデオを見ているかのような感覚に襲われることも。
【スパイダーマンの死から始まる少年の成長物語】
冒頭の次元爆発事件でマイルズの住むスパイダーマン(ピーター・パーカー)が殉職。この事件をきっかけにパラレルワールドからスパイダーマンがマイルズの世界に集まってしまう。そこには死んでしまったピーターにそっくりでも中年太りでニートのスパイダーマン(ピーター・B・パーカー)がいた。はじめは気だるげで自分の世界に変える事しか考えていなかったニートスパイダーマンだったが徐々に弟子としてそしてマイルズにとっては師匠としてお互いを認め合っていくのでした。
まとめ
ただ映像がすごいだけの映画かとおもっていましたが、とてもハートフルな内容でした。もうすぐ就活本番の私にとってはぐっと胸に来るものがありましたね。
作品に関して、違う世界観をうまくマッチさせたなーと思いました。これもスパイダーマンの力かなーと(笑)
元気がないときに見返したくなる1本となりました。
あとめっちゃジョーダン欲しくなる。
~今日の格言~
「信じて飛ぶだけ。必要なのは勇気だけだ。」
理想の自分になるためには自分を信じて飛び込まなければいけない。怖いかもしれないけど必要なのはたった1つ、勇気だけなんですよね。
それでは。
【ノーラン作品史上最も難解で単純】映画「TENET」の話
映画「TENET」(2020)
監督 クリストファー・ノーラン
ああ、やっと見ることができました。
〈時間〉から脱出せよ。
私が生涯推し続けるであろう監督クリストファー・ノーランが放つ時空間系SF超大作「TENET」参りましょう!
ストーリー
本作の主人公である超凄腕スパイの名もなき男(ジョン・デヴィッド・ワシントン)が下されたミッションは来る第三次世界大戦を止めること。そのキーワードは〈TENET〉。全容の把握できないこのミッションには〈時間の逆行〉が関わっていた。名もなき男は腕利きの相棒ニール(ロバート・パティンソン)とともに〈時間の逆行〉の真実を解明しミッションコンプリートできるのか、、、
この映画をオススメする人
・見たことないもの見たい人
・映画見た後考察したい人
・飛行機がドーンてなるの見たい人(笑)
この映画をオススメしない人
・複雑な話なんて見たくないよって人
・同じ映画を二度見るのが嫌な人
ネタバレなしレビュー
【ノーラン作品史上最も難解で単純】
複雑で密度の濃い脚本と前衛的でリアルな映像表現を色としているノーラン作品ですが、今回も監督やってくれました(笑)まるで挑戦状ともいえるべき内容でついてこれるならついてきな的内容でしたね。一回見ただけで物語を全部理解できた人っているのかな?ですが監督お優しいことに映画冒頭で「考えないで直感で感じるのよ」的なことを登場人物が言ってくれます。
そうこの映画、考えるな感じろ系なんです(笑)
先ほどのセリフ監督からの「考えてみるな感じろ」というメッセージだったのかなと(笑)この映画もともと視聴者に理解させるといった意図はほとんど組み込まれていません。言葉での説明はあまりなくほとんどが視覚情報による説明であり登場人物の関係性までも必要最低限かそれ以下の情報しか与えてくれません。だがこういったことが物語のハイスピードなテンポ間や緊張感を生み出していると言えるでしょう。
理解できなくても楽しめるのがすごいところ。分かりやすく序盤ぽとぽとと落としていった伏線は分かりやすい形で拾ってくれるし、時間が逆行するアクションシーン、カーチェイスは今まで見たことのない映像体験でした。この映画「なんかわからんけどすげええ」て思うだけでいいんです。それでこそ映画だなーと思うわけですよ。
ぜひ予備知識なしで見ることを私はおススメします。そして鑑賞後にはパンフレットを購入してください全部説明してくれてます(笑)マジでわかりやすいしなんせ公式ですから他人の間違った自己解釈に振り回されずに済みます。マジこれ購入必須。
※ここからは本編のネタバレを含みますので閲覧の際はご注意ください。
ネタバレありレビュー
【スパイ系胸アツバディ映画】
ノーラン作品の醍醐味は複雑な内容のなかにどこかハートフルさを感じれること。はじめは愛のない夫婦の話で今回の作品は冷めているなーと感じていたところラストは最高のバディモノと昇華しましたね。ロバート・パティンソン舐めてましたわ。めっちゃええやつやん(笑)もはや主人公やん!彼が主演を務めるバットマンの新作もこりゃ楽しみですな。
この映画普通に見ていると名もなき男が主人公ですが、見終わって振り返ってみると映画の終わりから考えると名もなき男のため時間を逆行して助けに来たと考えるとニールが主人公にも思えてくるんですね。順行で考えると名もなき男、逆行で考えるとニールといったように。なんかエモい。
余談ですがニール=マックス(セイターとキャットの息子)とかも巷でも考察されていましたね。
"MAX"と短縮できる綴りの名前は"MAXIMILIEN"逆から読むと、、、
あなたはどう考えますか?
【概念の具現化】
ノーラン作品のすごいところって、見たことのないものが見えちゃうことなんですよ。「インセプション」では夢の世界を階層的に描き、「インターステラー」では五次元を本棚として、そして本作「TENET」では時間の逆行を回転ドアを通して表現していた。一見難しい概念を一つのものとして具現化するということである。まさに見たことのないものを見せてくれる監督だなーと、、回転ドアのことに関してはパンフレットに記載されているのでご覧ください。またわかりやすく色も活用。終盤の10分間の挟み撃ち作戦でも赤が順行、青が逆行といったように時間の流れをうまく区別化していますね。
総評として、、
結論として今作も期待を裏切らない最高峰の作品になったのかなーと思います。一つ言わせていただくなら黒幕セイターの世界を滅ぼす動機がなんだかしっくりこない気がして、、末期癌の自分とともに世界を終わらせるってなんだかなあ。そのぐらいのエゴの持ち主だということなのでしょうが、、、なぜ未来人はセイターを選んだのかとか、、まあそういったところも後に考察するのがこの映画の醍醐味かなーと!
ノーラン作品史上最難関である「TENET」ですが、考えてみる必要なし!無知のまま見てうわなんだこれすげええでいいんです。映画は何回でも見れるんです。パンフレットを購入して物語の全容をとらえた後これはこうだったのか!というように確認しながら2周目を見ればよいのです。確かに2回見なければもったいない作品だなーと。考察が終わらない作品ですね。最高ですよ。
あることに気がついたんですが、ノーラン監督映画全ジャンル制覇しようとしているよなあって、「ダークナイト」ではヒーローモノ「インセプション」が泥棒モノで「インターステラー」は宇宙モノで「ダンケルク」では戦争モノ次は恐らく、、
「今まで見たことのないスポ根モノ」
クリストファー・ノーラン監督好きだなあと再確認した最新作でした。
いつかノーラン特集みたいな記事も書こうかなーと
それでは。
【洋画版"告白"】映画「聖なる鹿殺し」の話
映画「聖なる鹿殺し The Killing of a Sacred Deer 」
監督 ヨルゴス・ランティモス
選ぶことのできない選択肢を強要された経験ってありますか?
究極の選択を迫られたとき人はどうなってしまうのか。
ある家族と一人の少年のお話
映画「聖なる鹿殺し」
それでは参りましょう!
ストーリー
心臓外科医のスティーブンは、美しい妻と2人の子供に恵まれ豪邸にくらし順風満帆な生活をしていた。医者志望のマーティンという少年を家に招き入れた日を境に日常が崩れ始める。
この映画をオススメする人
・オススメしたい人
ニコール・キッドマンのポロリが死んでも見たい人
胸糞映画に打ちのめされたいMっ気のある人
キューブリック風カメラワークを感じたい人
・オススメしない人
精神的にすぐ病んじゃう人
考えこんじゃう人
すべて解明されないと我慢できない人
レビュー
【綺麗なものほど気持ち悪い】
この映画とにかくずっと不気味でずっと不安でずっと気持ち悪い。だが登場する人物も美しいし、風景や豪邸のセットも美しいし綺麗ではあるがどこか気持ち悪い。
このどこからきたかわからない不気味さの正体には3つあると考えている。
音、カメラワーク、マーティンの目だ。
まず"音"だ。
どんどんスティーブンはマーティンに精神的に追い詰められていく。この主人公の動揺
や不安が視聴者にも伝わるかのようにヴァイオリンの低い音、虫の羽音のような低い重
い振動する音がする。またこの音がでけぇ。個人的にこの音の部分が1番嫌だなと感じ
る物でした。
次に"カメラワーク"だ。
やたらゆーっくりズームインしたり、逆にゆーっくりズームアウトしたり見えなくなる
ものが見えるようになったり、逆に見えなくなったものが見えなくなったり、こういっ
た要素によって不安が増す気がした。ボブがエスカレーターを降りて倒れてしまうとこ
ろなんかものすごい遠い俯瞰で見下ろす撮り方。普通じゃない。普通表情抜くやろと言
わんばかりの瞳で睨みながら笑
この撮り方何かの存在を意味づけるような撮り方をしているなーと。どこか綺麗な映像
であるがなんか綺麗すぎる。この過度な美が気持ち悪さを生んでる。
そして"マーティンの目"だ。
この作品マーティン役のバリー・コーガンの不気味なオーラが染み渡っていたなーと。
彼の目は空っぽなんだけどなにか訴えかけられているような目をしていた。いい演技と
いうか不思議なオーラを持つ俳優だなと思いました。
【洋画版「告白」、圧倒的復讐劇】
これはマーティンの復讐劇だ。マーティンの父親は飲酒をしたスティーブンの医療事故により命を落としてしまい母親も失業。この恨みからマーティンはスティーブン一家に復讐をすることを決心する。この圧倒的な復讐劇はまるで中島哲也監督の「告白」のよう。だがそれよりもこの復讐劇は不可思議なものだ。
主人公の子供達が原因不明の病で倒れる。家族の中で1人犠牲を選ぶなら全滅は免れるということらしい。マーティンがどのように子供達を病に陥れたのかなにも解き明かされないのもまた気持ち悪い。魔術なのかウイルスなのかはたまた薬なのか…。
マーティンに容赦のない選択を迫られるスティーブン満身創痍の末、下した決断とは…
決断した結末も胸糞だし、全く予想のつかない展開へ。決断を下すまでの過程も顔をし
かめてしまうほどの胸糞の悪さ。
主人公達の思考が元々命に近い医者という立場なのか合理的なものではあるが倫理観
にかけるものだなーと。冒頭からなんかこの家族機械的というか冷たい雰囲気が漂うこ
とからも命に対する冷たさが浮き彫りになっているなと感じる。命の重さを感じること
ができなくなったスティーブンに命の選択をさせることによって命とはなんぞやと再度
問いかけるマーティンの不気味な復讐映画だった。
ずっと気持ち悪い映画でしたがこの底知れぬ不気味さに引き込まれること間違いなしです!
それでは。
【ホラーぶち壊しホラー】映画「キャビン」のお話
映画「キャビン」(2011)
監督 ドリュー・ゴダード
ホラー映画ってだいたいパリピがイチャコラし始めた途端、ブシュッ!血ブシャー!キ
ャー‼︎みたいな展開あるあるですよね。そんなホラーあるあるをこれでもかとぶち壊す
映画「キャビン」‼︎
それでは参りましょう!
ストーリー
某ヒーロー集団所属のある神様演じる筋肉モリモリカート君(クリス・ヘムズワース)とその彼女エチエチビッチのジュールズ、ガリ勉で男に疎いデイナ、秀才イケメンマッチョのホールデン、マリファナダメ男のマーティの5人は山奥の小屋にバカンスへおもむいた。小屋にはいかにも不気味な地下がありそこでいかにも不気味な日記を見つけてしまった!その日記はいかにも不気味な一族を蘇らせることになって、、、
ところがどっこいそんな彼らをモニター越しにある謎の組織が存在して…マイティー・
ソー御一行は生き残ることができるのか?!
この映画をお勧めする人
・この映画をお勧めしたい人
ホラー苦手だよーって人
定番ホラーに飽きたホラー玄人
ホラー大好きマン博士
・この映画をお勧めしない人
血ドバドバのスプラッタが苦手な人
どんでん返し物と聞いて過剰な期待をしてしまう人
半魚人嫌いな人
ネタバレなしレビュー
【ホラーを超越したブラックコメディ】
ホラーが大の苦手である私。ですが全然怖くない!
いろんなところをめった刺しにされてもへっちゃらなソーさん、さすがっす笑
だんだん殺されて行きますが、なかなか殺されない方達が…生き残る人物が意外過ぎで
した笑
マイティ・ソー御一行を脅かす仕掛け人達の仕事ぶりに笑ってしまう。催眠ガスで誘導したり、トンネル爆破したりetc…
私達の知っているホラーあるあるを頑張って作中のように作っていたと考えるとおもし
ろおかしくて笑
定番ホラークソ食らえ精神に乾杯。
だけど徐々に仕掛け人達がなぜ小屋にやってきた人々を襲うのか明らかになって行
く、、、
ネタバレあり!レビュー
【スーパーホラー怪物大戦⁈】
生き残ったデイナとマーティは小屋の地下のさらに下に仕掛け人達の施設を発見してし
まう。エレベーターに迷い込んだ2人は出番待ちの数々のモンスターが収容されている
のを目撃してしまう!狼男やゾンビ、殺人ピエロに殺人マシーンから殺人ユニコーンま
で?!施設の警備から逃れるため2人は囚われていたモンスター達を解放してしまう。
そしたらたちまち施設内はカオスにパニックで色んなジャンルのモンスター達と悲鳴で
ごった返し笑笑
ユニコーンに腹刺されるのはめっちゃ痛そうでした。
ホラーリスペクトもあるのかな?笑
ホラーをあまり知らない私でもあーあれねとわかる人達がたくさん、まるでホラーモン
スター博物館を見てるかのよう。
そんな中、仕掛け人達がなぜ人々を恐怖に陥れていたのかが判明する。それは人間が誕
生するずっと前に地上を支配していた「古きもの」の目覚めを阻止するため戦士、淫
乱、学者、愚者、処女からなる血そして生贄を捧げるだめだった。
それを阻止したデイナとマーティ。「そして蘇る古きもの」ENDとなんともファンタジ
ーな結末、、、
どんでん返しを期待していた私や同じ境遇の方は少し拍子抜けと言ったところかなーと。しかしとても設定がおもしろかったし笑えました!ホラーへのリスペクトとホラーへのdisりどちらも感じ取れる作品でした。
あなたはお気に入りのモンスターいましたか?私は…
「間違っても恋に落ちることはないビジュアルの半魚人です。」
それでは。